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【第二の人生のスタート】

お知らせ

【第二の人生のスタート】
2024.07.13

脳出血になった自分を受け入れる。


自分に戻った7月24日。

不思議となんの疑問も持たず、リハビリ室へ向かった。

言語のリハビリをしていた時のことだった。


自分が置かれた状況をその時気付かされた。

その時のリハビリは犬や、猫、鉛筆、車などの絵が描かれているカードを見て、ただ口に出して答えるだけのリハビリだった。

小学生、いや保育園児でもできるような簡単なこと。

でも、それができない。こんな簡単なことができないのだ。

頭では分かっていても、口に出そうとしても口にできない。

「いぬ」という単語か頭から出てこないのだ。

訳が分からなかった。

5分ほどやっていると「なんでこんなこともできないんだ。え?なんで?なんでだ?なんでだよ。。。」

意味がわからない。


私は言いたいことが口にできなくなっていたのだ。

いつの間にか私の目からは涙が流れていた。

悔しくて、悔しくて、悲しくて、もどかしかった。

勝手に目から涙が出てくる。

抑えきれなかった。

もう、泣きすぎて、リハビリどころではなかった。

私は自分が置かれた状態を理解した。

絶望感。喪失感。失望感。

その時の感情をなんと表せばいいのだろう。

自分の大事なものを失った気分だった。

そこにいるのは同じ自分でも、全く違う自分だった。

まさに絶望だった。

どん底に突き落とされた。そんな思いだった。

泣いて泣いて泣いて、泣いた。

その気持ちすら言葉に出せなかったけど。

いくら泣いても、いくら悲しい想いをしても現状は何も変わらない。


現状を知った私は強かった。

「元に戻りたい。」その一心だった。

「こんなのは嫌だ。こんな自分を受け入れてたまるか。」


すぐにリハビリに専念することを心に決めた。

どれだけ泣いても、どれだけ悲しくても、どれだけ切なくても、どれだけ辛くても誰も自分を救ってはくれない。

そう思った。そう感じた。

そして、神様は不平等だ。この世は理不尽だ。神様がいるのなら、神様を憎んだ。

でも、私はこうも思った。

「神様は自分にしかこの試練を乗り越えることができないから、この試練を出したんだ。」と。

まあ、どんなことを思ったって、現状は変わらない。もう、やるしかなっかた。

これから先、このまま生きていくなんて嫌だった。こんな自分じゃ嫌だった。

「元に戻りたい。」その一心で、7月24日、この日から私のリハビリは本当の意味で始まったのだ。

長い長いリハビリのスタートである。

新しい人生のスタートである。

こうして、私の第二の人生が始まった。